園長挨拶
本園は、1926年(大正15年)4月、安中在中の有志25人が発起人となり創立された幼稚園です。当時は、幼児教育の場は非常に珍しい時代でしたが、「小さい時から子供を清く育てれば、国は自然に治まる」という考えから、奉仕の心と幼児教育への使命感を持った2人の教師を迎えてスタートし、地域と共に発展してきました。そして、2016年4月より認定こども園に移行しました。『愛があふれる、笑顔のたえない、楽しい幼稚園』を目指し、保護者の皆様と教職員が力を合わせ、子供たち一人一人をしっかりと見つめながら、充実した園生活を支えていきたいと思います。
安中二葉幼稚園の幼児教育は、キリスト教の精神に基づく人格形成が根幹となっていて、今もなお引き継がれています。「人間は神さまによって創られ、誰もが神さまに愛され守られている存在であり、互いに助け合うべき存在である」という聖書の教えに沿って、一人一人が輝き、愛されている子供として育てられています。
私たちは常に「本当に大切なことは何か」を問い、「生命」を何よりも大切に考えています。また、教育によって人格は備わっていくとも考えています。心身の発達段階に合わせて、遊びの中で計画的に教育活動(体験活動)を行うのが幼稚園です。本園では自然体験を通して感性を養い、季節の移り変わりを目と心で感じる教育を大切にしています。このことが自分以外の他の存在に気付き、人を思いやり、愛し合う気持ちに繋がっていくことでしょう。
小さな感動を毎日積み重ね、『見えないものを感じる心を育む』ことが私たちの教育目標です。そして、幼いこの時期に「五感を育てる土壌を耕し、心豊かに育つために種を蒔く」。これがともに育ち合う安中二葉幼稚園です。子供たちが大人になった時、ふと安中二葉幼稚園で過ごした日々を思い出すような心の故郷でありたいと願っています。
園長 武井弘子
幼稚園とは
子どもにとって遊びとは「学習」そのものです。子どもは遊びの中からいろいろなことを学んでいきます。遊びながら自分から興味・関心をもって周囲の友達やいろいろな遊具、道具に意欲的にかかわっていきます。そうすることにより自発性、意欲、思考力、人とのかかわり方が育っていきます。人間形成の基礎を培う幼児期に子ども自らが環境にかかわって展開する遊びを中心にした生活を通して心や体の発達を促すことが幼稚園教育のねらいです。
教育方針
キリスト教精神に基づき 宗教的情操を養い、 幼いうちに他を認め 受け入れることのできる心豊かな人間を育てる。
教育目標
- だれもが神様に愛されている大切な存在であることを知らせる。
- 健康な心と身体を育て、自立への基礎作りをする。
- 友だちや他の人との交わりを通して、人とかかわる力を養う。
- ひとりひとりの持っている豊かな素質を発見し、伸ばす。
- 生命の大切さ、素晴らしさを知らせる。
- 正しくないことには心を向けない強さを育てる。
創立趣意
幼児教育への関心が乏しかった大正末期、安中教会員が幼児教育の重要性を確認し、町の有志に呼びかけ25人を発起人として誕生しました。
ある大家は「我に児童を与えよ左すれば政治などは何人に委せてもよい」と申されました。本当にそうであります。次の代の国を成す国民は実に今の児童であります。児童の心に本当に善い種子を蒔いて善い人物を造っておけば国は自然に治まります。自然に進歩します。政治などは誰がしても安心です。水源が濁っていては幾千年経ても流れは清くなりません。国の流れを清くするには、水源たる児童を清くするに限ります。家のことでも同一理であります。一家の将来の運命もやはりその家の児童の善悪賢愚にあります。
ある教育家は、人の品性の基礎は3歳までの間に定まってしまうと申されました。学校では学問や技術は教えることはできますが既に定まった児童の性質の傾向は容易に改変することはできません。人間の品性の教育、道徳の教育、人格の教育は、なるべく早くまだ固まらない蝋の如き心を持てる幼少の時に、楽しく遊んでいる間に、自然に善い変化が入るように始めねばなりません。これが幼稚園の必要なる所以だと存じます。
世界幼稚園の元祖と呼ばれる大教育家フレーベル先生は、人間も自然も同じ神様に造られたので自然は自ずと神様の智恵と大能とを現しているから児童が自然に接している間に知らず知らず神様に感化され、神様を知り、神様に倣うようにするのがその幼稚園教育の主義だとしていられます。私どももこのフレーベル先生の主義に則り真の神様の御教を基礎として児童の教育を為してゆきたいと思います。何卒御同感の方々は私どもの微志に賛成してご協力を願います。
沿革
1926年(大正15年)4月 | 安中二葉幼稚園創立 発起人25名 |
1926年(大正15年)5月 | 開園記念式 園児12名 保育料1円50銭 |
1945年(昭和20年)3月 | 園児48名 戦争で当分休園 |
1945年(昭和20年)10月 | 幼稚園再開 園児72名 |
1958年(昭和33年)3月 | 現在地に第1期園舎78坪完成 教会別館から移転する |
1960年(昭和35年)4月 | 学校法人安中二葉幼稚園認可(群馬県知事) |
1963年(昭和38年)8月 | 遊戯室74坪完成 |
1967年(昭和42年)5月 | 園舎二教室増築(54坪) |
1971年(昭和46年)9月 | 園舎二教室増築(47坪) |
1975年(昭和50年)10月 | 創立50周年記念式典 |
1976年(昭和51年)12月 | 鉄筋コンクリート新園舎完成(637平米) |
1992年(平成4年)3月 | 駐車場用地市役所より購入(103.89坪) |
1994年(平成6年)7月 | 木造園舎増築(831m2) |
1996年(平成8年)6月 | 未就園児教室「新ひよこクラブ」開始 |
2003年(平成15年)8月 | 安中二葉幼稚園ホームページ開設 |
2004年(平成16年)5月 | 「0・1ひろば すまいる」開始 |
2006年(平成18年)8月 | 軽井沢に「ふたば山荘」設置 (創立80周年記念事業) |
2006年(平成18年)10月 | 創立80周年記念式典 |
2016年(平成28年)4月 | 認定こども園へ移行 |
2024年(令和6年)3月 | 現在までの卒園児数6,660名 |